トキのカブクワ飼育記録

こんにちはトキです

今回はスペンスシカノコギリの亜種mandiblarisのお話




原名亜種の記事を以前書いたと思いますが、今回は中国〜タイに幅広く生息しているmandiblaris(マンディブラリス)になります

特徴は原名亜種の記事で触れているので詳細は割愛します







①親個体

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学名:Kirchnerius spencei mandiblaris
和名:スペンスシカノコギリ亜種マンディブラリス
産地:ベトナム ハザン
Size:♂ ♀
累代:WILD


短歯のオスのペアで購入

メスの顎先が欠けている以外は悪くない状態だと思います

Ultimate Mika KABU KUWAの2024年7月に入ったベトナム便に1ペアのみいました

以前書いた通り、短歯の場合は基部内歯まで途切れることなく地続きになること、が特徴ですがしっかりそれが出ていますね

あとは体色がマンディブラリスの方が赤くなる傾向にあります



②産卵セット(2025/8/26)

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セット内容
・柔らかいクヌギ材(君嶋きのこ園)
・産卵1番固詰め


ノコギリクワガタの標準セットです


シカノコギリはマットにもそれなりに産むのでマットは固詰め

材があった方が産卵の足掛かりになりやすいため、基本的には入れるようにしています

もちろん無くても十分産卵する種類もいるのでそこは使い分けで


③割り出し(2025/11/9)

2ヶ月半経った頃に割り出しを敢行

正直もう少し早くても良かったのですが、スペンスの優先順位を上げるのはなかなか難しいのでやむを得ません

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蓋を開けた状態

メスがバラバラになってるのがわかりますね……



良いタイミングで取り出したり、適宜エサを交換すればまだ生きていた可能性はありますがそこまで数をやるつもりは無かったのでこれもやむ無し


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12頭の割り出しに成功しました

画像に写っているのが10頭なのは、2頭をボトルに入れた後に画像を撮ってないことに気づいたためです

割り出しタイミングとしては悪くなさそうだったので期待を込めます

既製エノキオオヒラタケ1400ccに2頭、生オガ発酵マット1400ccに2頭それぞれ入れて他は800ccボトルへ

基本的に幼虫期間は半年ほどなので1本返しがメインになると思います


その中で800ccでは不足していると考えて1400ccを採用した形です

サイズ自体はそこまでではないですが、横幅があるせいでレコードには幼虫体重15gは必要かと思います

1本返しをすると半年で800ccはマットの鮮度が保ったとしても用量が足りずに大きくなりきれないのではと

まぁここは素人考えなのであまり気にしなくてもいいかもしれません

④羽化

春にかけて殆どが羽化しました

思ったより奮わなかったのと、オスは顎を伸ばそうと手を加えた結果不全が起きてしまったためまともに羽化したのは2頭のみ

なかなか上手くはいきませんね





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2024/11/9 2齢  既製800cc   エノキオオヒラタケ
2025/2/27 11.0g 既製1400cc エノキオオヒラタケ
2025/4/XX 蛹化7.4g
2025/5/XX 羽化53mm



なるべく早めに交換しようと思ったのにズルズルと後ろにズレてしまい、2月に交換した結果即蛹化されてしまうという体たらくでした

もう1ヶ月早ければ違った結果になったと思うので悔やまれますね

それでも幼虫体重11gで50mm中盤すら超えないことからも、レコードを狙うのであればやはり最大体重は15gを目処にする必要はあると思います

これがわかっただけでも今回は収穫アリでしょう






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2024/11/9 2齢 1400cc 生オガ発酵マット
2025/4/XX 蛹化7.6g

2025/5/XX 羽化54mm


こちらは生オガ1400ccに投入した個体

思惑通り1本で羽化させて最大個体になりました

ただご覧の通り短歯なのでサイズは出ませんね……


長歯になれば56mmくらいは見えると思うので伸ばしたいのですがこれがなかなか難しい


長歯になる条件は色々な方が言われている通り、私もそれなりの温度が必要だと思っています


最低でも20℃以上、できれば25℃くらいで蛹化させれれば長歯になる確率を上げることができそうです

ただこれが前蛹からそうしていれば良いのか、幼虫の段階からある程度の温度が必要なのかが問題です

幼虫時からある程度の温度が必要となると、体重を乗せるのがそれだけ難しくなるので……








ということでスペンスシカノコギリ亜種マンディブラリスでした

一時期はインド産の誤同定で原名亜種として出回っていたもの以外は見かけなくなっていましたが、ここ最近はちらほら入って来ているので手に取れる機会も増えるのではないでしょうか

マットにも産卵し、幼虫期間も短く後食までも早いのでとても飼育しやすく初心者にもオススメのクワガタです

飼育品は安価で取引されているので、もし見かけたら検討してみてはいかがでしょうか?


ちなみに真偽は不明ですが中国産の方が大きくなるらしいのでそちらも飼ってみたいですね

もし本当ならこの飼育でも十分レコードが狙えそうな感じはあるので……



とりあえずWF2もセットの側面に幼虫が見えているので、1頭だけとかではない限り次世代もなんとかなりそうです

少しでも顎を伸ばす条件と大きくする足掛かりが掴めればと思います



それでは今回はこの辺で〜


こんちらトキです

今回はスクアミラテリスノコギリのボルネオ亜種のお話



スクアミラテリスノコギリと聞いてパッと形が浮かぶ人はなかなかマニア寄りの人ではないでしょうか?

さらに実物を見たことがある人はかなり減りそうな気がします

それは何故か……


人気が無いからです


それはもう人気がありません

最近では殆ど見かけなくなったくせに全く人気も値段も高騰しない不憫なやつです

まぁ小型な上に顎も伸びないとなればそりゃあ人気も出ないというものです

流通が少なくなれば一時的に取引価格が上がることも多いクワガタ界隈ですが、スクアミラテリスが上がった話は聞かないですねぇ


そんな絶望的に人気の無いスクアミラテリスですが魅力ももちろんあります

それはなんとも表現し難い上翅の色と光沢です

ワインレッドとも違うような色彩が金属光沢を放っているのです

だいたいの種類は図鑑を見て善し悪しを判断すると思うのですが、ことスクアミラテリスの魅力においては図鑑では伝わらない部分が多いと思います

これは本当に実物を見ないと伝わりづらいので、是非実物を見てもらいたいのですが出回らないので見る機会が無い負のスパイラル……

今後も人気になることは無いと思うと不憫でなりません

かく言う私も全然興味が無かったクチなのですが、習クワの店長さんの熱烈なプレゼンで魅力に気づきました

この記事で少しでも魅力を伝えられればと思います






①親入手

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学名:Prosopocoilus squamilateris kobayashii
和名:スクアミラテリスノコギリ亜種コバヤシ
産地:ボルネオ サバ州 クロッカー山脈
SIZE:♂29mm ♀23mm
累代:WILD


購入元はBorneo Wild Insect(旧TN Breed center)さんです

ヘラムネツノを購入する際に一緒に購入しました

2渋沢という凡そスクアミラテリスとは思えない金額でしたが、流通もない種類のWILDならこんなものだろうと

まぁ普通の人は手を出さないと思います(笑)

私も渇望してたタイミングでたまたま買えただけでそうでなければ手を出していなかったでしょう……


それはさておき見てください綺麗な上翅を!

ノコギリとは思えない光沢にワインレッドのような如何とも表現し難い色合い

本当に綺麗です

この感じで言うとドルサリス原名も上翅の光沢が強くて色合いも近いと思います

ドルサリス原名が好きな方はこの綺麗さがわかるかもしれません

本当に顎が伸びないのが悔やまれます



②産卵セット(2024/5/19)

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左:amberナラバクテリア材
右:内沼きのこ園カワラ材

マットは産卵一番ですがマットに産まないと踏んで固詰めはしていません

なぜこの組み合わせにしたか覚えていませんが、とりあえず柔らかくて産卵を誘発できそうな材という基準で選んだ気がします

爆産したという話を聞かないので産卵数自体が少ないのか、通常のホダ木では何かが足りない可能性を考えていたような……





③羽化

割り出す暇が無く、産卵セットのまま放置していたら11月〜12月にかけて殆どが蛹化していました

小型種なので当たり前といえばその通りですね

あまり大きくなる種類でもないため安全策をとって割り出さなかったという言い訳をしておきます(笑)

あまりサイズが変わらないので1番大きいと思われる個体だけ代表して載せます


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これでも30mmを超えるかどうかくらいのサイズです

顎のくびれが出ているのでこのくらいのサイズから少しずつ顎の形が変わるのでしょうね

とはいえレコードの37mmでも大きく変わることはありませんが……








以上、スクアミラテリスノコギリのボルネオ亜種でした

少しでも魅力が伝わって飼育者が増えれば幸いです

人気が無いとか幼虫が沢山採れないとかマイナスなことも書いてしまっているのでアレかもしれませんが……

人気が無いということは安くて初心者の方でも入手しやすいですし、爆産しづらいということは飼育歴が長い方には攻略のし甲斐があるということです

そういった面でも楽しめるクワガタなので色んな方の手に渡ってもらい、国内から絶えることを避けれたらな、なんて思います



そういえばいつだったかヤフオクにてとある業者の方がタイ産スクアミラテリスとしてブッダのメスを出品していた事件がありましたね

ちょうどタイ〜ラオス辺りのブッダを購入したので並べて写真を撮りました


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左:ブッダ
右:スクアミラテリス

色はこの際見ないものとして、共通しているところを探す方が難しいです(触角が3節なことくらい?)

前脛節が反ってるかどうかがとてもわかりやすい見分けポイントなので皆さん把握しておきましょう

この件でスクアミラテリスに注目が集まっていたので、どさくさに紛れてそれなりの値段をつけてペアを出品したら購入してくれた方がいました

その節は本当にありがとうございましたm(_ _)m

少しでもスクアミラテリスの知名度が上がって国内から絶えないようにしたいですね


それでは今回はこの辺で〜



こんにちはトキです

今回は南カリマンタン産カナリクラトゥスホソアカ原名亜種のお話



カナリクラトゥスホソアカの原名は主にマレーシア、インドネシアに生息しています

基本的にはスマトラ島産のものが主に出回っているのが現状です

特徴としては大顎先端付近の内歯がヘラ状になること

他はあまりジャワ島産と変わらない印象です

ちなみに時々勘違いしている方がいるため補足しますが、インドネシア領の南カリマンタン産はボルネオ亜種(consanguineus)ではなく原名亜種になります

ボルネオ亜種特有の先端内歯手前に膨らみが出ないため少なくともボルネオ亜種ではありません

じゃあ西カリマンタンに生息するramliiかと言われると上翅の筋が明瞭では無いためこちらも違和感があります

ただ、マレーシアやスマトラの原名に比べて顎が伸びず圧倒的に大きくなり辛いので、将来的に別亜種になる可能性はあるかもしれません




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学名:Cyclommathus canaliculatus canaliculatus
和名:カナリクラトゥスホソアカ原名亜種
産地:インドネシア 南カリマンタン Mt.besar
サイズ:♂37mm ♀19mm
累代:WILD


2024年1月にアリストさんから購入

雌雄共に完品で状態も良く届きました

個人的にカナリクラトゥスはキクロの中で1番好きなので全亜種揃えてもいいと思ってます

あまり人気が無いので出回らないしWILDがなかなか入って来ないこともありますが……

南カリマンタン産はスマトラ、ジャワに続いて入って来やすいですかね?

ボルネオのは去年今年とチラホラ来ましたがそれまでは全然出回ってない印象です

西カリマンタンのramliiはいつか入ってくるのでしょうか……

もう国内では絶えてしまっていると思います

入れても捌けないから来なくなったのかもしれませんが、最近のキクロ高騰を見るとタランドゥスホソアカでもそれなりに値がつきそうなので入れてほしいですね





②産卵セット(2024/1/24)

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君嶋きのこ園さんの極柔クヌギ材にミカクワさんの1次発酵マットを固詰めしたセット

我が家で組む際のキクロスタンダードセットです

マットが普段使わないものになっていますが、同時期にミカクワさんで北部ボルネオ亜種の♀単を購入した際に購入したマットです

ちなみに種無しだったようでそちらは失敗しました

恐らく標高が高過ぎて本来はカナリクラトゥスが採れない所に迷い込んだやつだったのだと思われます





③割り出し(2024/5/15)

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だいぶ放置しすぎた感はありますがこのタイミングで8頭を割り出しました

やはりカナリクラトゥスはなかなか数が採れませんね

産まないことはないのですが二桁いけば良い方という印象です

なかなか人気が出ないのはこの辺りも要因の一つなのではないでしょうか……





④羽化


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2024/2〜3     孵化
2024/5/15     3齢    800cc   クワ貧カワラマット
2024/10/18   羽化  42mm





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2024/2〜3     孵化
2024/5/15     2齢 800cc クワ貧カワラマット
2024/10/XX  羽化 21mm





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2024/2〜3 孵化
2024/5/15 2齢 800cc 生オガ発酵マット
2024/9/25 羽化 47mm




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2024/2〜3 孵化
2024/5/15 2齢 1400cc クワ貧カワラマット
2024/XX/XX 羽化 20mm




2024年9〜10月にかけて全て羽化しました

後半のペアはペアリングして現在産卵セット中です

南カリマンタン産としてはオスは大きめかもしれません

1400cc1本返しで勝負に出た2匹がどちらもメスで撃沈しました(笑)

なかなか上手くいきませんがそれもクワガタ飼育の醍醐味ということで

自力ハッチを待とうと思って掘り返していない1ペアがいますが他は全て活動済みです

カナリクラトゥスって掘り返さないと8ヶ月とか寝るんですね……

死んでるんじゃないかとたまに見ても蛹室内で動くので単純に活動していないだけみたいです

厳密に言えばニアスやボルネオのカナリはメスであれば2,3ヶ月で自力ハッチしてきたので、南カリマンタンが特殊な可能性は否めません

その辺は次世代でも何頭か自力ハッチを待ってどうなるか確かめたいと思います




ということで、以上が南カリマンタン産のカナリクラトゥスホソアカ原名亜種でした

原名亜種としては大きくならないし、そもそもカナリクラトゥス自体が不人気だしで何かと不憫なやつですがそこが憎めないところです

今後の分類にも興味がありますし続けられるだけ続けていきたいですね

分類が変わったら速攻でレコード申請しましょう(笑)

それは冗談として、少しでもカナリクラトゥスの魅力だったり見分け方だったりが伝えられれば良いかなと思います

興味を持つ人が増えれば誤同定なんかも防げますからね
(ヴァンローニ名義のカナリクラトゥス♀単を高額で購入してた方は元気にしているでしょうか……)



それでは今回はこの辺で〜



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