トキのカブクワ飼育記録

2023年06月

こんにちはトキです

今回はスペンスシカノコギリ原名亜種のお話


スペンスも以前から飼育したい種類でした

実際2021年にWILDが入荷した際には購入しようか悩んだものです

悩んでいるうちに売れてしまったのでその時は諦めましたが、2022年はWILDの♀単品がお求めやすい価格で入荷したので即購入しました


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学名:Kirchnerius spencei spencei
和名:スペンスシカノコギリクワガタ原名亜種
産地:中国 雲南省 盈江県 昔馬鎮(Xima Town, Yingjiang Prefecture, Yunnan Province/China)
サイズ:♀25mm
累代:WILD(野外灯火採集)


購入元はいつも通りPLANET OF BEETLEさんです

産地等はPOBさんの販売ページから丸っとコピペしてますが、産地の自治州を割りと省きがちなので厳密には盈江県の前に徳宏タイ族チンポー族自治州が付きます

ちょっと顎先が欠けてますがまぁ許容範囲ということで完品で購入

上翅の艶消しというかザラザラ感がなんとも言えない味を持ってますね

灯火採集ということなので持ち腹に期待して2022年9月18日に早速産卵セットを組みました


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加水した君嶋きのこ園さんの柔らかめのクヌギ材に産卵1番を固詰めした一般的なセットです

ケースはコバエシャッター小を使用しました

特に産卵が難しいわけでも癖があるわけでも無さそうです

だいぶ記憶が怪しいですがマットに産卵しているのを確認したと思います

その後、幼虫もそれなりに見え始めたので安心しきって割り出しを先延ばしにしていました

それがいけなかった……



年が明けて2月頃

そろそろ割り出さないとと思っていたら全頭蛹室を作っていました(笑)

オスは50mmを超える種類なので9ヶ月くらいは幼虫期間があるものと考えていましたが完全に的外れでした

それにしたって9月中旬にセットして孵化したのは10月でしょうから半年も幼虫していません……

3月にはほぼ全てが蛹化し、4月中には全頭羽化してきました

羽化してきたのは全部で12頭で♂6♀6と綺麗に半々に分かれてくれたのが救いです


それでは今回は最大サイズの雌雄をご紹介します



最大♂32mm


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最大♀30mm


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メスでっかい……(笑)


幼虫期間からわかる通りオスは全頭短歯でした

短歯でも原名亜種の特徴がしっかり出ているので良いですね

最近はインド産のものをよく見かけますがあちらは恐らく亜種のマンディブラリスなのでご注意を

見分け方としては短歯と長歯でも変わりますが、どちらにも共通しているのが大顎基部の内歯の出かたです




短歯の場合
・原名亜種:先端から続く内歯が一旦途切れてから基部内歯が出る
・マンディブラリス:基部内歯まで途切れることなく地続き


長歯の場合
・原名亜種:大顎基部に目立つ突起(内歯)が出現し、中間内歯が出現しない
・マンディブラリス:大顎基部に目立つ突起(内歯)が出現しないかほぼ目立たず、中間内歯が出現する
※ただし、中歯のような中途半端な個体は原名亜種でも中間内歯が出現する可能性あり


こんな感じです

長歯は画像が無いため文章のみになってしまって申し訳ないです

これを踏まえて見てみると、インド産のスペンスは短歯長歯ともにマンディブラリスの特徴が出ていることがわかると思います

入荷時のラベルミスか何かだと思いますが飼育している方、入手を考えている方は気をつけましょう



ということでスペンスシカノコギリ原名亜種のお話でした

最大のオスが動き出したので意外と休眠は長くなさそう?

休眠ズレする種類かわからないのと寿命がどのくらいかわからないためタイミングが合うメスがいればいいのですが……

のんびり見守るとします

次世代こそ長歯、そして50mm超えを目指します!



それでは今回はこの辺で!



こんにちはトキです

ネプチューン亜種ローチ、俗に言うローチオオカブトが遂に蛹化しました!!

なかなか手が届かない所に配置していたがために放置しすぎていたのですが、先日手前のボトル等を整理していたところオレンジの角を発見

そういえばマット上のヌシになっていたやつがいたなと思い出して確認したところ既に蛹になっていました


それがこちらです!




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胸角の先端が少しヨレてしまっていますが基本的には綺麗な弧を描いてよく伸びてくれたと思います

大型カブトの蛹は迫力があって良いですねぇ

ネプチューンは角が長くなるのも相まって本当にカッコ良くて綺麗です



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参考までに体重を量ってみました

ネプチューン蛹の体重を量っている情報が全然見当たらないのでどうなのかはわかりませんが全長は145mmほど

羽化したら120mmそこそこくらいですかね

思ったよりも立派になってくれて嬉しい限りです

このままでは羽化不全になってしまうので人工蛹室を作って格納しました


飼育データ的にはこんな感じになります


2020/7/20 初齢
2020/10/4 30g 2Lブロー(たぶん)
2021/4/23 67g コバシャ小ケース
2021/8/17 75g コバシャ小ケース
2022/1/13 82g コバシャ小ケース
2023/3/11 92g コバシャ小ケース
2023/5/11 81g 蛹確認


最後1年以上放置してしまったのが悔やまれます

安全に行くためにヒナカブトにも対応できると言われている山陽ビートルハイグレードマットを終始使いました

ネプチューンなのでもっと添加の強いマットでも良さそうですし、より大型を目指すなら必須ですかね

ネプチューン原名亜種を飼育したことがないのでわかりませんが21℃前後でこのくらいのサイズなら普通に出るのかな……?

比較的高温でも飼育できると言われるローチが低温だと更に伸びるのかは気になるところです



他も確認してみたところ、1頭のオスを残して全頭蛹化したようです

雌雄の羽化ズレがほぼ無いので次世代ブリードはなんとかなりそうで一安心

ただ、残念ながらもう1頭のオスは窓を作ってバッチリ角曲がりになってました(泣)

僅差ながら最大体重の個体だったのですがやむ無し

というか後から気づきましたがなんでコバシャ小に突っ込んだんでしょうね……

いつ蛹化してもおかしくないのでそれなりのサイズのケースに入れるべきでした



孵化が2020年6〜7月なのでこれから羽化までを考えるとちょうど3年位ですね

やはりローチは長い

ネプチューン的には比較的高めの温度で管理したにも関わらず3年かかる辺りやはり特殊でしょうか

原名にも3年かかる個体はもちろんいると思いますがこの温度で平均が3年は無いのではと

これは割りと明確なベネズエラ産特有の差違になると思います

まぁそもそもローチの羽化報告が少なすぎるのでたまたま偏ってるだけの可能性も否定できませんが……

どちらにせよ成虫の見た目ほぼ変わらない、個体差による所が大きいので亜種分けするほどのものかと言われると、う~ん……

その辺りも含めてローチは動向を見守りたいですね



それでは今回はこの辺で〜



こんにちはトキです

今回はマクレイの菌糸交換のお話


2023年4月7日にマクレイの一斉菌糸交換を行いました

この段階で我が家のマクレイ幼虫は全部で7頭

そのうち画像を撮ったのは6頭だったのでその6頭を載せておきます



まずは2回目割り出し組から


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Eカワラ200ccプリカに入れていたものです

交換が遅くなってしまった感は否めないですが1回目組より遅く孵化したことを考えればまぁ妥当な体重かなと

以前のマクレイ記事で書いていた成長が遅い感じも見られないため問題無さそうです



そして1回目割り出し組


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びっくりするくらい同じ体重

そして困ったことにこの画像では判り辛いですがどれも卵巣の様なものが見えていました

……え、全♀?

ドンキ系と違って細いのでメスでこの体重になるのかわかりませんが全オスでも困りますね……

オスだった場合は雌雄判断を卵巣の有無でできないということになるのでそれは次回の参考にしましょう

ちなみに画像がない1頭は成長が遅かったと書いていた個体なのですが相変わらず他より小さく、成長度合いが芳しくなかったので体重も計っていません

偶にいる虚弱な幼虫かなと


全て既成Eカワラ800ccに投入しました

5月下旬現在、蛹室を作成しているような個体がいるので蛹化したら雌雄の答えが出そうです

マクレイの平均的な幼虫期間がわかりませんが1年未満はさすがに早いかなぁ……?

全メスであれば納得ですがオスだとすればやはり温度が高いのが原因でしょうね

まぁ21℃前後で羽化まで行けることがわかればそれはそれで大きな収穫なので良し!


前回3セット目に投入したと書いたと思いますが全く食痕が見えなかったため、やはり産まなかったかと割り出したところ1頭だけ3齢幼虫が出てきました

これで我が家のマクレイ幼虫は8頭になりました

メスは投入後すぐに産んでその後は寝ていたっぽいですね

まだ存命なので今年も追加できればと思って近々またセットを組もうと思います

1度も産卵していない方のメスはどうにもなりません……

産卵させてないのに動きは弱々しい、とはいえ落ちずに細々と生きているという感じで掴み所がないです

マクレイのやる気スイッチを見つけられるようになりたい……



マクレイの続報としては以上になります

もし蛹室っぽいものを作ってる個体が蛹化したらまた更新するかもしれません

蛹体重とか知りたいですしね

情報が足りな過ぎるので得られる情報はなるべく多い方が良いということで




と、ここまで書いておいて更新しようと思っていたのですが6月に入って蛹化した個体がいたため掘ってみました


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まぁ、そうですよね……

小さなオス蛹で7gという結果

他はまだ蛹化してませんがこの分だと9g前後は全てオスのようです

2回目割り出し組にメスがいることを祈りしょう

2サイクル目に入れたら今度こそ低温で管理しましょうかねぇ

同じ温度で別の菌糸、違う温度で同じ菌糸を試せるくらい採れたら良いのですがはてさて……



それでは今回はこの辺で〜



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