トキのカブクワ飼育記録

2023年07月

こんにちはトキです

今回はクプレオニテンスホソアカのお話



2023年も5月に入り、インドネシア便の入荷が活発になってきました

いつもはそこまで食指が動かないのですが今年は何故かやる気が出て色々買い漁ってしまいました

と、いうか今までアリストさんで買ったことが無かったのでまとめて購入のやり方とかがわからず、結果としてネシア便が遠のいていた感じです

クプレオニテンスは買い漁った種類の1つで記憶が正しければ初挑戦になります




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学名:Cyclommatus cupreonitens
和名:クプレオニテンスホソアカクワガタ
産地:インドネシア スマトラ島 西スマトラ州 パダン
サイズ:♂50mm ♀24mm
累代:WILD(野外採集)


サイズは特に大きくも小さくもなくといったところでしょうか

まとめて落札のために即決で買ったらその後1円で売り出されて複雑でした(笑)

なんでクプレオニテンスを買ったかと言われればグリーン個体が綺麗だったからです

そう言いつつ普通にフォルムとか普通の色合いも好きなのでグリーン云々を抜きにしてもやってみたくなりました

パスチュールも似た様な理由で気になっていたのですが悩んだ末にクプレに決定


ぶっちゃけた話をすると私ホソアカが何よりも苦手で今まで1回も産卵させたことがありません

ホソアカ入門種で簡単と言われるメタリフェルですら2回くらい失敗しています

産卵1番固詰めで産むって言ったじゃんウソつき!といつも思いながら失敗していました……

個人的難易度で言えばマクレイとかツカモトフタマタよりよっぽど難関種です

なのでもはやホソアカ内での難易度は度外視でとりあえず挑戦していくスタイルにしました



さてさてWILDのホソアカなので5月3日に到着し、その日のうちに産卵セットを組みました


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コバエ侵入抑制ケース小にくわかぶプラネットさんのナラ特選材と習クワさんで購入した高級クワガタマットです

水分はホソアカ御用達の多めにしました

私基準の多めはマットを加水して素手で撹拌したら掌にマットが隙間なくこびりつく感じです

水分の少ない泥みたいと言えば良いのかな……?とりあえずそんな感じです

材は無くても良さそうですがまぁ足場になって産卵の切っ掛けになればと


セットして2週間くらい置いていましたが地上にいたりしたので追いがけしようとオスも投入

メイトガードも確認できたので上手くいったようです



それから1週間くらい経った5月26日に割り出しをしてみました






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!!!!!!!!

ありました卵!

ホソアカクワガタの初産卵に成功です!

初めてホソアカの卵見ましたけどちっちゃい!

慎重に割り出していくと思いの外ポロポロと出てきて結果は……





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22玉!大成功!

いやもう初ホソアカの産卵成功でここまで沢山採れるとは思っていなかったので最高の結果でした

膨らんでるのもあるし有精卵も確定です

この時点で孵化が近そうな卵があったのでどうも産卵セット組んだ直後から産んでいたようです

どこまでが持ち腹でどこからが追いがけ分かわからなくなってしまいましたがまぁ良しとしましょう

高級クワガタマットのストックが無かったので最大限卵を探してそのまま固詰めして再セットしました

下手に環境を変えて産まなくなっても困るので……



それから時が流れて6月12日

結構な数が孵化してきたので幼虫を個別飼育するべくプリンカップをひっくり返しました


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うむ、良く成長しておられる

6玉ほどまだ孵化していない卵があったのでそれは一旦避けてひっくり返しています

この時点で残っていた幼虫は15頭だったので孵化率も100%に近くてとても優秀です

比較的安定し始めたとおぼしき初齢幼虫ばかりだったので安心して個別飼育へ移行


今回はMDプロEXプレミアムと富山のクワ貧さんのオーガニック発酵マットの2種類に分けてそれぞれ投入しました

MDは我が家では何にでも使っているのでとりあえず問題無いだろうと言うことで

ロンボクコマルが羽化まで行けるくらいですし添加的にも大丈夫かなと

オーガニック発酵マットは初めて使うマットですが無添加に近い低添加マットでキクロをじっくり育てるには良いのではと思ったので採用

同社のカワラマットも試したかったのですがさすがに初齢に食わせるには荒すぎるのと、水分多めの状態を維持できる気がしなかったのでやめました

キクロ自体の勝手もわかってないのに冒険しすぎるのも良くないですからね……

ということで上記2種類のマットを200ccプリカに詰めて殆どを投入

1頭だけ1本返しを目指して800ccにオーガニック発酵マットを詰めて投入しました

これが吉と出るか凶と出るかは数カ月後のお楽しみ

MDの方は加水しすぎると劣化が早くて引っ張れないので全て200ccです

水分多めが良いキクロとは相性が悪いかもしれません

とりあえず数は採れたので色々試しつつニッパーを回避できればと思います



以上がクプレオニテンスホソアカクワガタの入手から産卵まででした

大きさよりは無事に羽化させることが目標です

種どころか属として全てが初めての経験なので

幼虫である程度大きくなってから割り出し派の私としては初齢から色々動くのも初めてなので大なり小なり結果が得られればなと思います


それでは今回はこの辺で〜



こんにちはトキです

今回はお久しぶりファベールノコギリのお話


確か前の記事で3ペア買う覚悟なんて言っていた気がしますが結果として1ペアと2メス単を購入しました

2022年5月中旬頃にPLANET OF BEETLEさんにて

第一便は謎の人気で即完売で買えませんでしたが二便目で購入できたので状態も悪くなかったと思います

そして購入した生体の画像なのですが




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なんでこんな写りが悪いものしか無いんだというくらい酷い画像しかありませんでした(笑)

ほんと一体何があったんでしょう……

とりあえず生体情報は下記の通り


学名:Prosopocoilus faber
和名:ファベールノコギリクワガタ
産地:カメルーン南西州ニャッソッソ(SouthWestRegion/Nyassosso)
サイズ:♂♀free
累代:WILD


まぁファベールとしては特に変わった所もなくいつも通りです

3メスいるので色々試そうと思い、3パターンの状況で組んでみました


Aライン:細ナラ材+君嶋クヌギ材 常温
Bライン:使用材不明 22℃前後
Cライン:植菌カワラ材 21℃前後


Bラインだけセット時のラベルが残っていなかったので使用した材が不明です

くわプラさんのナラ特選材とか君嶋きのこ園さんの材だと思いますが……

マットは全てくわかぶプラネットさんの極スーパークワガタマットを使いました

アフリカンノコギリなのでマットはなんでもいいと思いつつちょっと思うところもあったので


さてさて上記条件でセットを組んだものの、組んだ際の画像も撮っていなかったようです

あまり期待していなかったというのとダメな場合は次々変える予定だったので撮っていなかったんだと思います

まぁ結論から言うと全セットで採れたんですけどね……

全セット早い段階で囓っていてBラインは卵も確認していました





Aライン割り出し


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唯一オスと同居させて組んだセットです

割り出したのは9月なので全頭3齢になっていましたが7頭獲得

もうちょっといたような気がしないでもないですが記憶が定かではありません

割り出しまでも常温でしたが特に問題なさそうです

アフリカの方が暑いはずなので当然と言えばその通りなのですが……





Bライン割り出し


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Bラインは割りと早い段階でメスがいなくなったのでAラインより少ないですが5頭獲得

1番数が少ないラインになりました





Cラインに関しては幼虫で割り出しませんでした

割り出さなかったというか割り出せなかったというか……

年明けに割り出したら既に全頭蛹になっていました(笑)

冷静に考えれば産卵から半年経っているので当たり前ですね

マットに幼虫が出てこなかったのでいても1,2頭、下手したら坊主もあると考えていたので先延ばしにしていましたが裏目に出ました

トータルで8頭の蛹が出てきたのですが、先に羽化した個体が隣の人工蛹室に侵入して傷つけてしまったようで羽化したのは7頭でした





ということで3ラインの割り出し等々の結果でした

A,Bラインの幼虫は基本的に200ccプリンカップにMDプロEXプレミアムを詰めたものに投入

Bラインのオスを2頭430ccに入れました

Aラインはそのまま冬も常温で管理しました

Cラインとほぼ同様のタイミングで蛹室を作成したようですがこちらは春になるまで羽化はしませんでした

条件によってファベールは常温飼育が可能なようです

もちろん推奨はしませんが……

マットがコバエの襲撃を受けて劣化した影響もあると思いますが、Aラインで羽化して動いているのは3頭のみです

羽化した蛹室でそのまま落ちている個体や蛹化羽化の段階で落ちた個体もいました

ただ、蛹室で落ちた個体はBラインにも存在したのでそこに関しては必ずしも温度の影響とは言い切れません
 





さてさて産卵から羽化までを書きましたがいよいよ羽化した生体のご紹介

Cラインから逆順で行きます




Cライン羽化個体


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オスは中歯でした

羽化した段階から右前脚が欠損、中後脚も発達不良が見られたのが残念です

Cラインは♂1♀2を残して2ペアは旅立ちました

そちらのオスは小歯でした

そこまで太くないカワラ材に8頭以上いたので栄養が足りなかったようです

その割にはマットに脱出しなかったのはなぜ……




Bライン羽化個体


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Bラインのオスは大歯といって差し支えないでしょう

しっかり伸びてこれぞファベールという形をしてくれています

サイズは32mmほど

ペアリングした後とはいえ符節が3本も無くなってボロボロになってしまっているのは何故だろう……

もう1頭大歯のオスがいたのですが蛹室で落ちていました

原因がわかりませんがその辺りを次世代で何か掴めたらなと思います

ちょっと気になるんですけどこのBラインのオスだけ頭楯が違うんですよね

凸みたいな形をしています

あと顎の湾曲が他より強い感

コンゴノコギリだったりするのかなぁ……?なんて思ったりしてます

さすがにサンプルが少なすぎるのと、ファベールノコギリとコンゴノコギリの明確な差異が記載されている文献を見たことがないので何もわかりませんが……

2,3年前にファベールノコギリだと思ってたら有識者からコンゴノコギリの指摘があった、みたいなブログを見た気がするのですが探しても出て来ず

手詰まりなのでとりあえずもう1サイクル回してみます




Aライン羽化個体


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デ、デカい……

オスを取り出したとき思わず言ってしまいました

Bラインのオスでも十分大きいと思っていましたが格が違うと

測ってみると36.2mm

昨年更新されましたが旧ギネスが36.8mmだったので匹敵する大きさです

これが200ccプリカ常温飼育で出てくるとは……

どこかで間違えてれば現ギネス37.8mmも射程圏内だったかもしれないですね

まぁ40mm近くまで出してる方もいるようなので実際にギネスを狙うなら40mmがラインになるとは思いますが

36mmでも大きくて見応えあるのに40mmいったらどうなってしまうんでしょう

少しでも近づけるように頑張りたいです





はい、これでファベールノコギリの一連のサイクルは終了です

全ライン後食開始していて、B,Cラインはペアリングまで済ませているのでしっかり次世代を採りたいところ

ファベールを産卵させる上で大事なのはマットかもしれない、という適当な考察を残しておきます

くわかぶプラネットさんの極スーパークワガタマットはドルクスやラエトゥルスがマット産みすると言われてるマットなので採用してみたところハマったためです

材の樹種等もこだわりがあるように感じませんでしたし2021年との最大の違いはそこくらいかなと

その割には数が採れてないのでまだ何かを外しているのだとは思いますが……

それをWF2で掴めたら最高ですね

ファベールは毎年POBさんに安定して入荷しているので新しい血を入れるのも検討できますしほんと良いクワガタです


それでは今回はこの辺で!



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