トキのカブクワ飼育記録

2024年06月

こんにちはトキです

今回はベルニカトゥスコクワガタのお話



ビシグナートゥスコクワガタの記事でランバージャックさんでアルナーチャル便を購入した旨を記載したと思います

その際に同時に購入していたのがこのベルニカトゥスです

というかこちらが本命でした



①親入手

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学名:Dorcus vernicatus
和名:ベルニカトゥスコクワガタ
産地:インド アルナーチャルプラディーシュ州 ディバンバレイ
サイズ:♂♀free
累代:WILD


インド北東部のものはベルニカトゥスで正しいと思います

オスの内歯が広がらないのが特徴かなと

頭楯の形もクサカベ辺りと比べると違いが見て取れますね

なかなか入荷が無い割りにお手頃価格で入手できました

産卵方法など全く情報が無いため試行錯誤するしかありません

とはいえ累代の成功例はあるようですしそこまで難しそうな見た目はしていないので気合を入れ過ぎないようにしていきます


このくらいのサイズになると小さくて撮影環境とスマホカメラの限界を感じますね(笑)





②産卵セット(2023/7/29)

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産卵木
左:君嶋きのこ園クヌギ極柔
右:くわかぶプラネットナラ特選材

マット
ばくさん君SP特Aマット

温度
20℃前後


マットにも産む可能性を考えて発酵が浅く微粒子のマットをチョイス

材もそれなりにお高いものを使いました(笑)

購入した時は極柔材の使い道があまり思いつきませんでしたが小型のコクワやノコギリには一先ず試してみるものとして最適解になりつつあります

2023年では使いませんでしたがキクロにも相性が良いです





③羽化

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ちっちゃい!!

小さくてピント合わないわ動き回るわで撮影が大変でした

独特な大顎とピカピカの上翅が良いですね〜

ビシグやヒマラヤもそうですがインドのコクワガタは光沢が強い種類が多いですね



割り出し等の画像が無いのは産卵セットで羽化させたためです

あまり数が多くなさそうだったのとそもそも20mmに満たないような種類なので環境変化させるよりも現状維持を選びました

厳密には材から2頭だけ割り出しました

そちらも無事に羽化、活動開始しているので特に環境変化に弱い等は無さそうです

マットからは羽化した♂1♀4と蛹♂5♀1が出てきました

しかし、割り出し最中に羽化が近いオス蛹を潰してしまうという痛恨のミスを犯してしまい、更にオス蛹1頭が羽化できず力尽きました

なので最終的に合計♂4♀6です

その2匹が無事に羽化できていればちょうど半々でしたね


なんとなくわかっていましたがあまりたくさん採れる種類ではなさそうです

それか何かがハマっていないか……

この辺の特異な形質のコクワが爆産するイメージがわかないんですよね

WF1で何か掴めればいいなと思いつつ恐らくあまり変わったことはしないと思いますが

先ずは繋げないといけませんからね!





というわけでベルニカトゥスコクワガタでした

小型の割には幼虫期間がかかりましたね

もうちょっと温度を上げれば多少は早くなるかもしれませんがアルナーチャルのクワガタならこのくらいが安牌な気がします

後食までも早くて1〜2ヶ月あれば元気に動き回るようになりました

ただいかんせん小さいのでちゃんと後食したという確認が取りづらい!

舐める程度ですぐ離れてしまうことが多いので動き回り始めたら後食も始まったと見ていいかなと思います



そういえば年始にWF1が出ていましたが本当でしょうか?

同じ時期に購入していたとしても8月下旬〜9月上旬の孵化で12月に羽化

うーん……?

複数の人が出してるならまだしもその人だけでしたから余計に訝しんでしまいます

CBの累代品はたまに出てますからね

まぁこれ以上は確認のしようもないので言及しませんが




小型で魅力的なコクワガタなので機会があれば飼育してみてください

それでは今回はこの辺で!



こんにちはトキです

今回はリノケロスフタマタ原名亜種(と思って飼育していた種類)のお話



俗に言うジャワリノケというやつでジャワ島に生息しています

年に数回、少数入荷しますが本物が殆ど来ません(笑)

メスが9割ブケットで残り1割に野外交雑が入り交じる混沌状態です

ではどうやってリノケロス原名亜種を入手するか

数を撃つしかありません

いや本当に……




①親入手



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学名:Hexarthrius rhinoceros rhinoceros
和名:リノケロスフタマタ原名亜種
産地:インドネシア ジャワ島 西ジャワ州 スカブミ
サイズ:♂74mm ♀37mm
累代:WILD


2023年4月下旬頃にアリスト便で入荷した2ペアの片割れです

確か2諭吉以上しました
(新紙幣になったらこの表現伝わらなくなりますね)

わかる人ならなんとなくわかると思いますがぶっちゃけメスはブケットです

私も割りと雰囲気でしかわかりませんが、ブケットは前胸背板側縁がより丸みを帯びるというか外に張り出す印象です

とはいえ本物のジャワリノケのメスをBe-kuwaくらいでしか見たことがないので断言できません

それでもブケットを避けようと思うなら多少は判断材料になるのではと思っています

このメスは思いっきり湾曲して丸みを帯びているため、届いた時点でブケットかなと覚悟はしていました

あとは眼上突起の角度が違うのではと思っていますが、これについては私自身がパッと見て判断できないため詳細は割愛します


②産卵セット(2023/5/4)

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コバシャ中ケースに材3本を埋め込んだセット

後々材を変えたりしたので何の材を使ったか正確に覚えていません

基本的には君嶋きのこ園さんの材がメインだったような気がします

ブケット説が高かったので持ち腹で投入しました

割り出しや幼虫のボトル交換時の画像は撮っていません

撮るのが面倒でしたすいません……


③羽化

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♂羽化第1号です

気づいたら蛹室を作っていて嫌な予感はしてましたが、蛹化して立派な最大内歯が見えた時のガッカリ感と来たら……

混ざりでもなく純粋なブケットで感心すらしてしまいますね


以下データ
2023/8/11 ♂2齢 既製1400cc ホビー倶楽部オオヒラタケ
2023/12/25 26g 既製1400cc ホビー倶楽部オオヒラタケ 頭幅13mm
2024/4/14 蛹化18g
2024/5/21 羽化80mm





♀がこちら


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2023/9/30  2齢 既製800cc ホビー倶楽部オオヒラタケ
2024/4/XX  羽化42mm


前胸背板側縁が親に似て丸みを帯びつつ外に張り出していますね

血の影響なのかブケットのメスとしての特徴なのか

ジャワリノケを引いて確かめてみたいところ








ということで「【定期】ジャワリノケを買ったらブケットだった」の記事でした

フタマタをブリードするなら誰しも必ず通る道なのでやむ無し

なのでネシアフタマタはWF1を幼虫で販売するという愚行は慎みましょう!



さて、タイトルにA-LINEとあるように複数のWILDを購入して飼育しています

2023年に購入した数は7ペア

ジャワリノケだけで7ペアですよ?

気が狂ってますよね……

そして当たり前のことですが全てが無事に産卵するわけもなく……

幼虫が得られたのはA,C,E,Fの4ライン

あとの3ラインは幼虫が採れませんでした

Eに関しては採卵した卵が無精卵だと思って同居させた結果、チョンパされてしまったため2頭のみです

個人的ネシアフタマタの所感なのですが、追い掛けしないと結構な確率で産みません

でも今回のように雌雄が違う可能性が大いにあるので追い掛けしづらいじゃないですか

なので失敗率が上がるというイメージです

基本的にネシアフタマタは狙った種類のブリードを成立させるまでの壁が高いです

1. 雌雄の同定があっている
2. 野外で別の種類と交尾をしていない
3. 既に野外交雑で生まれた個体ではない
4. 正常に産卵可能なメスである

地味に厄介なのが2で、同定があっているのに混ざるパターン

誰も悪くありませんからね……


・とある事例
マンディブラリスを購入したらリノケロスとの交雑種が羽化してきた

気づかずに販売しようとする

閲覧者に指摘される

マンディブラリスとして買ったからマンディブラリスだと言い張る

結局販売を取り下げる

販売元に購入した種類と違うから返金しろと迫る

購入元しぶしぶ返金


ということがありました

販売取り下げまでは私もリアルタイムで観測していましたがその後はとある情報筋から聞きました
(その情報筋は本人から聞いたそうです)

ネシアフタマタで違う種類だから返金しろっていうのがそもそも酷い話なのですが、前述した2のパターンだった場合は販売元に非が無いわけで

そういう種類に手を出した自己責任です



少し話が逸れましたがこうした壁があることから、追い掛けさせず持ち腹での産卵が推奨されています

ネシアフタマタの産卵難易度が大陸フタマタより高いのはこの持ち腹推奨も起因しているのかなと

もちろん大陸フタマタよりも産卵数自体少ない傾向にはあるのですが拍車を掛けているというか

あとは追い掛けしようが何しようが全く産まないメスもWILDでは一定数いますね

この辺は雌雄の種類が合っていない故なのかなんなのか……

冒頭で述べたようにネシアフタマタの中でもジャワリノケはメスそのものがほとんど入って来ていない事に加えて、その他の原因も合わさって累代ものが出回らない状態なのだと思います



そういえばいつぞやのアリスト便でジャワリノケ♀単50mmが3頭出品されたことがありました

ブケットは野外でも45mmを超えることは殆ど無いため、ほぼ確定でジャワリノケのメスだと思われていました

なので私がその3頭全てを落札

結果、実はスマトラリノケの間違いだったと言われてキャンセルされました(笑)

確定ジャワリノケのメスを入手することは叶わず終い

もしあのオークションに参加していた方は色々な意味で安心していただいて大丈夫です


それで言うとF-LINEのメスは47mmありまして

普通ならジャワリノケだ!と喜ぶところなのですが

インドネシア便あるあるの島間違いがあるためまだ油断できません

セアカ(パリー)とかスマトラリノケの可能性が残っています

ほんと難儀ですよねぇ

F-LINEは秋にノブインターナショナルさんで購入したため、結果が出るのはまだまだ先になります

CやEも結果が分かり次第ブログに載せていこうと思うので暫しお待ちを



それでは今回はこの辺で!



こんにちはトキです

今回は前回のルフォノタトゥスに引き続き見た目がそっくりなビシグナートゥスコクワガタのお話



2023年7月中旬にランバージャックさんにインドのアルナーチャル便が入りました

カンターミヤマが沢山入ってきて賑わいましたね

私はあまりルカヌスに興味が無いためそちらには目もくれずに別の種類に狙いを定めました

昆虫関連のX(旧Twitter)をやっていないため当日の開店と同時にお店に突撃

無事にお目当ての種類をゲットできたというわけです



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学名:Dorcus bisignatus
和名:ビシグナートゥスコクワガタ
産地:インド アルナーチャル プラディーシュ州 ディバン バレイ
サイズ:♂♀フリー
累代:WILD


上翅後方に黄紋が発生し、腿節も黄褐色になるのが特徴のクワガタです

似たような形の他種に比べて大顎基部が外側に湾曲せず真っ直ぐ伸びるのも特徴ですね

この個体のように全体的に褐色っぽくなる個体もいるようです

店舗に着いたら誰も興味が無かったようなのでじっくりと吟味して購入しました(笑)

基本的にどの個体も状態は良かったので好みの問題でしたね

オスは30mm越えてる中で特に拘りなく選びました

メスはなんとなく褐色が強い個体にした記憶があります

黒っぽい方が好きなのですがこの時は何故か赤っぽい個体を選んだんですよね

まぁ必ず遺伝するものでもないですし次世代を見てその後どうするかを決めればいいかなと



7月23日に産卵セットを組んで持ち腹にて投入


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左:ホビー倶楽部さんのカワラ材
右:くわかぶプラネットさんのナラ特選材

マットはMDプロEXプレミアム、ケースはメガフードコンテナです

確かマットは底を固詰めしたと思います

ハザン産のルフォノ原名を組んだ直後だったのでマットに産む可能性を考えていたような

カワラ材は記憶違いでクワガタ横丁さんのカワラ材だったかもしれません

ルフォノ原名同様に削っているのは確認したので幼虫で回収するためにしばらく放置




10月30日に割り出しを行いました

あまり外側から幼虫が見えていなかったので多少心配でしたがいることは間違いないので安心の割り出しです


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蓋を開けるとこんな感じ

特に言うこともなくといった状態


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材を取ってみると幼虫が複数見えました

もう累代分はなんとかなるかなという数ですね


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カワラ材の裏を見てみるとこちらにも幼虫が見えました

なかなか期待できそうだなと材を割り、マットの中も探っていくと……


















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43頭爆産!!

いやぁ途中から嫌になりましたね……

割り出しやめようかと思いました(笑)

そもそもそんなにマットを詰めて用意してないよと

カワラ材からは10頭も出てこなく、ほぼマットからでしたね

特選材は腐ったであろう卵が沢山ありました

つまりは種切れですね

これだけ産んでるのに更に種切れって……

追い掛けしてたらとんでもない数になっていたかもしれません

とりあえず相当数確保できたので次世代以降のブリードも問題無いでしょう


2齢のメスは用意していた200ccプリンカップにMDプロEXプレミアムを詰めたものに投入

入り切らなかった分は430ccプリンカップにむし博士さんのギネスクワガタマットを詰めたものに2頭ずつ

2齢のオスはホビー倶楽部さんの既成800ccオオヒラタケに3頭ずつ投入しました

3齢のオスは430ccギネスクワガタマットへ単独投入

3齢オスで1番頭幅が大きかった個体を上記菌糸に単独で入れました

WF1ですがギネスを狙いますよ!

好きな種類ですしギネスサイズもそこまで手が届かない大きさではなさそうなので

何より混ざりの心配のないWILDからできるならとりあえずの目標にするのはアリでしょう


購入時ですが真夏だったためKUWATAフェスティバルで貰ったWILD PRIDEさんの保冷バッグを持参し、氷を現地調達してから店舗に向かいました

お陰で弱ることなく自宅まで持ち帰れたので良かったです

色がちょっと目立ちますけどデザインは派手ではないので使いやすいです

来年以降も積極的に使っていきたいですね





と、ここまでは11月上旬に書いていた内容です(笑)

その後は特に交換等はしていませんが菌糸に入れている個体は結構な確率で暴れています

ルフォノタトゥスにも見られていますが、菌種・粒子・水分量のどれか或いは全てが合って無さそうです

適合する菌糸を模索してもいいのですがこのサイズなら無難にマットで良い気もしてきます

ともあれ孵化時期から見てそろそろ蛹化する個体も出てくるはずですし、何かするにしても次世代ですね

サイクル早いクワガタは楽しい反面、サイズ狙いをしたいなら初動をしくじると為す術もないのが難しいところ

まぁ初飼育ですし無事に羽化してくれればとりあえずはOKということで




と、ここまでを2023年中に投稿する予定でした(笑)

飼育記みたいにしたほうが良いか?と思ってトライしようとしたものの、既に書いている部分に手を入れるほど暇がないため諦め……

あと一斉に活動開始したメスがやかましくなってきたので早めに手放したい為


羽化してきた最大個体のオス画像だけ載せて終わりにしようと思います



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♂41mmでした!!

惜しくもレコードには届かず
(小型種の1.5mmは惜しくもなんともないですね……)

それでもこの辺りの種類ではなかなか踏み入れない領域の大きさのため実際に見ると「でっか!!」ってなります

前述の800cc単独飼育の個体です

最大の割に他のオスより早く羽化、既に活動開始してペアリングまで済

次世代に期待です!

後半暴れていた感があるので、冷やして幼虫期間を引っ張れれば頂きに手が届くかも?なんて考えています

ちなみに兄弟は全て30mm後半で長歯になりました

マットでも菌糸でも問題無く育ってくれて綺麗でカッコいい良いクワガタです

皆さんも機会があれば飼育してみてください!







以下、気が向いたら手を入れようと思う書きかけの記事






ついでなので一緒に購入したヒマラヤコクワガタとの比較も載せておきます


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サイズが違うのであまり参考になりませんが……

ヒマラヤの特徴としては
・大顎基部から湾曲して伸びる
・前胸背板側縁が丸みを帯びる
・ビシグナートゥスより一回り小さい

こんなところでしょうか

最近出回っているヒマラヤはチベット産が殆どだと思いますがアレは恐らくビシグナートゥスと思われます

顎が直線的に伸び、前胸背板側は丸みを帯びず、40mmを越えてくる




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