こんにちはトキです
今回はセメノウコクワガタのお話
セメノウsspという紛い物では無くちゃんとした四川省雅安市産のセメノウです
6月8日にPLANET OF BEETLEさんにシネンシス原名亜種が入荷されたのはシネンシス原名の記事で書いたと思いますが、そのタイミングでこのセメノウコクワも購入しました
6月2日入荷だったものの雌雄どちらも両後足符節欠だったためかまだ売れていませんでした
昨今の謎のコクワブーム禍だったらそれでも即売れていたと思います
届いた直後に撮った画像がこちら
学名:Dorcus semenowi
和名:セメノウコクワガタ
産地:中国 四川省 雅安市
サイズ:♂27mm ♀27mm
まだ明るさの調整を覚える前の画像なので暗く見辛くて申し訳ないです(汗)
雌雄どちらも同じサイズです
今年の2月頭に撮影し直した画像になります
オスに関してはシネンシス系であればこのサイズでも前胸の肩口に切り込みが入る場合が殆どなのでセメノウで間違い無さそうです
現状で間違い無くセメノウだと言えて市場に出回っている産地は四川省の雅安市、貴州省の雷公山くらいじゃないでしょうか
灯火採集ということで6月17日に早速メスを産卵セットに投入
記憶が正しければINSECT JOKERさんのカワラ材に産卵1番を敷いたセットです
しばらくしてから不安だったのでオスも同居させましたが交尾している姿は確認できなかったので持ち腹かどうかはわかりません
時は流れて7月30日に割り出しを敢行
まだ卵だったのでセットしてすぐ産んだわけでも無かったようです
だからこそオスを同居させたといった感じなのですが
最終的に8個の卵を得ることができました
このまま大事に管理する予定でしたが事件が発生
上から落ちた物がこのプリンカップを直撃
卵は見えなくなり、孵化したのかどうかさえわからない状況になりました
8月18日に幼虫がいるのを発見
とりあえず有精卵であったことが確認できたのは良かったのですが、あの時の衝撃が影響したのか結局2頭の幼虫しか発見できませんでした
強い衝撃で孵化しなくなってしまったのだとしたら本当に悔やまれます……
この2頭は習くわさんのクヌギオオヒラタケ200ccに投入
しかし1頭は食べられなかったようで溶けてしまいました
さて、1回目のセットで8個の卵を得られたもののもちろん満足するわけにはいかないので割り出した同日に再セットを組みました
こちらもINSECT JOKERさんのカワラデジケース
6月にカワラ材と一緒に購入して1ヶ月半ほど放置していたものです
初めて菌床産卵を実践したので菌糸の状態の良し悪しがわかりませんでしたが少なくとも菌糸が弱まってきていそうな感じはあったので問題無いかなと
翌日にはメスも穿孔していきました
メスを抜いたタイミングは忘れてしまいましたがこのセットは長らく放置
11月19日に満を持して割り出し
ひっくり返すと良い感じの食痕が見えますね
さてさて何頭いるのかなと確認していくと……
3頭!!
ん?3頭……?
確かに外から見てそんなに沢山いるようには見えませんでしたがまさか3頭だけとは……
大きさから♂2♀1となんとなく判断して3頭ともホビー倶楽部さんの既成カワラ菌糸800ccに投入しました
先に割り出した2頭の幼虫は1頭は問題無く成長してましたが1頭は落ちてしまいました
そしてメスもこの時点で既に星になっていたのでセメノウは4頭のみの少数精鋭に
ちなみに先に割り出した1頭は卵巣の有無でオスと判断したので私の予想では♂3♀1という状態
さらに月日は流れて年末の12月30日
実家に帰省する前に色々やっておこうと福袋の生体の撮影をしたり、菌糸交換をしていた時のこと
1頭のセメノウが蛹室を作っているのを発見
まだまだ蛹化は先だと思っていたので驚きました
どんなに早くとも孵化したのは8月下旬のはずなので僅か3ヶ月のスピード蛹化です
ちなみに実家から戻ってくると蛹になっていたので元旦頃には蛹化していた様子でした
1月24日に羽化を確認
蛹化も早かったけど羽化も早い
1ヶ月かからないで羽化するとはこれまた驚きでした
もう一つ驚いたのは蛹化した時点でわかっていましたがメスだったことです
てっきりオスだとばかり思っていたので驚きと同時に嬉しかった
この子には驚かされてばかりですが驚きはまだ終わりませんでした……
その前に同時期に割り出した他の幼虫ですが1番大きかった幼虫は2月18日に羽化
1番小さかった幼虫も3月3日に羽化しました
なんとビックリ3頭全部メスでした(笑)
いやーオスばっかりで大変だなぁなんて思っていたらメスばっかりでした
嬉しい誤算ですね
この3♀は全てブリードに使用する予定です
また少数精鋭でハラハラしながら幼虫を育てるのは大変なので……
さてさてメスも全頭無事に羽化してきたものの、オスはまだ幼虫をやっているようなので羽化ズレしましたが休眠期間や寿命が長い種類なので気長に待ちましょう
そう思っていました
3月8日の夜、なーんかカリカリ聞こえるなぁと思って探しているとセメノウゾーンから出ていることが判明
まさかと思って蓋を開けると、最初に羽化したメスがフィルターに張り付いていました
真っ黒テカテカの上翅に華奢な体躯
親譲りのセメノウっぽいフォルムです
1ヶ月半で活動を開始したことが何よりも驚きました
やはり中国のクワガタは体内時計で四季をしっかりと把握しているのかもしれないですね
寿命が長い種類とはいえオスが絶賛幼虫をやっているのでどうしようかなと考えていたところ、親オスがまだ健在ということを思い出しました
WF1のオスが羽化していないのでセメノウではない可能性も否めませんが現状では如何ともし難いので一旦その問題は置いてこのメスと親オスを同居させました
しっかり繋がっていることを確認できました
活動開始して後食もすれば休眠期間が短くても交尾はできるようです
3月10日〜12日まで同居させてメスを産卵セットに投入しました
既成のグリードSLに突っ込むだけのお手軽なセット
グリードSLを使用するのは初めてなので使えるコンディションなのかも確かめつつの手探りです
ちなみにコレは2月3日に購入後、20度前後で管理していたものです
見てる感じだと壁面等に接していて空気に触れていない部分は菌が回らなく、何らかの刺激があると菌が回り始める感じでしたがどうなんでしょう
穿孔してる途中や産卵したあとに菌に巻かれそうな気がするのでもうちょっと工夫しないとダメなのかもしれないですね
まぁ入れてしまったので後は産んでいるのを祈るのみ
1ヶ月ほど経ちますが去年に比べて動き回っていないので産んでないんじゃないかなぁと思ってます
上に出てきたらニクウスバ材で再セットしようかと
そもそも成熟してるかどうかも確認しないといけないので本来であれば材でセットして産卵を確認してから菌床産卵に移行するべきでしたね(汗)
さてさてこんな感じで四川省のセメノウコクワガタの記事を書いてみました
オスが羽化していないので完全にセメノウとは言い切れませんがオス画像辺りで書いた通り、肩口の切れ込みが無いのを考えればセメノウが濃厚
別種の場合はキクノやウーの可能性があるくらいでしょうか
四川省に上記2種がいるとは思えないのでやはりセメノウかなぁと
そういえば2021夏のKUWATA横浜でDGさんが貴州省のセメノウを販売されていました
四川省のを購入したばかりだったので興味があって見せてもらったのですが思いっきり上翅が赤かったです
「セメノウって上翅赤くなるんですか?」と聞いたところ「わからない、産地で判断するしか無い」と言われました
その時は肩口の切れ込みで判断できるほどの知識が無かったのでそこは見れていないのとそもそも覚えていませんが、さすがに上翅が赤いのをセメノウとして売るのは……
やはり購入する側もある程度は知識を持つ必要がありますね
冒頭でセメノウsspを紛い物と書いた件ですが上記と同じです
現在セメノウsspとして流通しているものが大きく分けてチベット産と四川省涼山産の2つあります
チベット産はメトクもメンリンもセメノウである可能性は極めて低いでしょう
胸部の型(切れ込み)がまるで別物ですし二葉内歯の広がりや顎の湾曲も違います
くわプラさんの紹介している画像でも書かれていますがチベット産はシネンシスだと思われます
特徴を見るならメトク産はコンコロール、メンリン産はケンタじゃないかなと
メンリン産は数を見れるほど画像等が出回っていないので微妙ですが、メトク産は胸部の形がどの個体もコンコロールに近いです
なぜアレでセメノウとして入ってきたのか凄く疑問ですね
四川省涼山のセメノウsspに関しては形だけで言うならチベットのよりも更にセメノウから離れてます
二葉内歯が広がっていて胸部の切れ込みが深い
特徴は完全にコンコロールです
強いて言うなら胸部の型が若干違うかも?
チベット産よりよほど何故これセメノウ案件です
四川省涼山から入ってきたシネンシス系については販売元によって扱いが違います
コンコロールとして販売している所
・PLANET OF BEETLE
・Ultimate Mika KABU KUWA
セメノウsspとして販売している所
・ハワイアンビートル
・ヤフオク
まぁ見てわかると思いますがセメノウsspとして販売しているのは過去にシネンシス系を扱ったことがないショップか個人輸入のみ
ハワイアンビートルというショップが言ってるからセメノウだ!と言われてもあのショップの方々が見分けられるかは別問題です
中国便をコレから初めて取り扱い始めたと言うくらいなのでそちらのクワガタには明るくないのではないでしょうか
つまり同定できないので中国人の言われた通りにしているだけだと思います
産地表記も中国語の漢字をそのまま使ってるのが良い証拠です
それを信用しろというのはさすがに無理な話でして……
もちろんコンコロールとして販売しているショップが確実に信用できるかと言われればそうでもないです
ミカクワさんなんかはチベット産をセメノウsspとして販売した張本人でしょうし……
現状でセメノウsspとコンコロールどちらとして信じるかと言われればコンコロールになるという話です
大理市のコンコロール(と言われているもの)と四川省涼山のセメノウsspを比べて二葉内歯の形が違うからコンコロールじゃない、という意見を見かけましたが麗江市のコンコロールと見比べて同じことを言えるのか聞いてみたいです
コンコロールの特徴として何があるのかを理解するところから始めましょう
セメノウsspがセメノウの亜種になることは無いと思います
セメノウの同種として地域変異に落ち着くか、セメノウ自体がシネンシスの亜種に格下げされてセメノウsspもシネンシスの新亜種あるいはコンコロールに分類されるのではないかと
あくまで何らかの新亜種認定されるならという話なので普通にコンコロールに落ち着く可能性も十分にあります
シネンシスコンコロールに酷似した種類を敢えてセメノウの新亜種にするとは考えにくいからです
まぁこれに関しては完全に個人の見解のため、全く違う結果になっても不思議ではないので悪しからず
だいぶ長くなってしまいましたがセメノウコクワガタのお話でした
飼育の参考や判別の参考、飼育しているセメノウコクワへの疑問を持つきっかけになれば幸いです
それでは今回はこの辺で
今回はセメノウコクワガタのお話
セメノウsspという紛い物では無くちゃんとした四川省雅安市産のセメノウです
6月8日にPLANET OF BEETLEさんにシネンシス原名亜種が入荷されたのはシネンシス原名の記事で書いたと思いますが、そのタイミングでこのセメノウコクワも購入しました
6月2日入荷だったものの雌雄どちらも両後足符節欠だったためかまだ売れていませんでした
昨今の謎のコクワブーム禍だったらそれでも即売れていたと思います
届いた直後に撮った画像がこちら
学名:Dorcus semenowi
和名:セメノウコクワガタ
産地:中国 四川省 雅安市
サイズ:♂27mm ♀27mm
まだ明るさの調整を覚える前の画像なので暗く見辛くて申し訳ないです(汗)
雌雄どちらも同じサイズです
今年の2月頭に撮影し直した画像になります
オスに関してはシネンシス系であればこのサイズでも前胸の肩口に切り込みが入る場合が殆どなのでセメノウで間違い無さそうです
現状で間違い無くセメノウだと言えて市場に出回っている産地は四川省の雅安市、貴州省の雷公山くらいじゃないでしょうか
灯火採集ということで6月17日に早速メスを産卵セットに投入
記憶が正しければINSECT JOKERさんのカワラ材に産卵1番を敷いたセットです
しばらくしてから不安だったのでオスも同居させましたが交尾している姿は確認できなかったので持ち腹かどうかはわかりません
時は流れて7月30日に割り出しを敢行
まだ卵だったのでセットしてすぐ産んだわけでも無かったようです
だからこそオスを同居させたといった感じなのですが
最終的に8個の卵を得ることができました
このまま大事に管理する予定でしたが事件が発生
上から落ちた物がこのプリンカップを直撃
卵は見えなくなり、孵化したのかどうかさえわからない状況になりました
8月18日に幼虫がいるのを発見
とりあえず有精卵であったことが確認できたのは良かったのですが、あの時の衝撃が影響したのか結局2頭の幼虫しか発見できませんでした
強い衝撃で孵化しなくなってしまったのだとしたら本当に悔やまれます……
この2頭は習くわさんのクヌギオオヒラタケ200ccに投入
しかし1頭は食べられなかったようで溶けてしまいました
さて、1回目のセットで8個の卵を得られたもののもちろん満足するわけにはいかないので割り出した同日に再セットを組みました
こちらもINSECT JOKERさんのカワラデジケース
6月にカワラ材と一緒に購入して1ヶ月半ほど放置していたものです
初めて菌床産卵を実践したので菌糸の状態の良し悪しがわかりませんでしたが少なくとも菌糸が弱まってきていそうな感じはあったので問題無いかなと
翌日にはメスも穿孔していきました
メスを抜いたタイミングは忘れてしまいましたがこのセットは長らく放置
11月19日に満を持して割り出し
ひっくり返すと良い感じの食痕が見えますね
さてさて何頭いるのかなと確認していくと……
3頭!!
ん?3頭……?
確かに外から見てそんなに沢山いるようには見えませんでしたがまさか3頭だけとは……
大きさから♂2♀1となんとなく判断して3頭ともホビー倶楽部さんの既成カワラ菌糸800ccに投入しました
先に割り出した2頭の幼虫は1頭は問題無く成長してましたが1頭は落ちてしまいました
そしてメスもこの時点で既に星になっていたのでセメノウは4頭のみの少数精鋭に
ちなみに先に割り出した1頭は卵巣の有無でオスと判断したので私の予想では♂3♀1という状態
さらに月日は流れて年末の12月30日
実家に帰省する前に色々やっておこうと福袋の生体の撮影をしたり、菌糸交換をしていた時のこと
1頭のセメノウが蛹室を作っているのを発見
まだまだ蛹化は先だと思っていたので驚きました
どんなに早くとも孵化したのは8月下旬のはずなので僅か3ヶ月のスピード蛹化です
ちなみに実家から戻ってくると蛹になっていたので元旦頃には蛹化していた様子でした
1月24日に羽化を確認
蛹化も早かったけど羽化も早い
1ヶ月かからないで羽化するとはこれまた驚きでした
もう一つ驚いたのは蛹化した時点でわかっていましたがメスだったことです
てっきりオスだとばかり思っていたので驚きと同時に嬉しかった
この子には驚かされてばかりですが驚きはまだ終わりませんでした……
その前に同時期に割り出した他の幼虫ですが1番大きかった幼虫は2月18日に羽化
1番小さかった幼虫も3月3日に羽化しました
なんとビックリ3頭全部メスでした(笑)
いやーオスばっかりで大変だなぁなんて思っていたらメスばっかりでした
嬉しい誤算ですね
この3♀は全てブリードに使用する予定です
また少数精鋭でハラハラしながら幼虫を育てるのは大変なので……
さてさてメスも全頭無事に羽化してきたものの、オスはまだ幼虫をやっているようなので羽化ズレしましたが休眠期間や寿命が長い種類なので気長に待ちましょう
そう思っていました
3月8日の夜、なーんかカリカリ聞こえるなぁと思って探しているとセメノウゾーンから出ていることが判明
まさかと思って蓋を開けると、最初に羽化したメスがフィルターに張り付いていました
真っ黒テカテカの上翅に華奢な体躯
親譲りのセメノウっぽいフォルムです
1ヶ月半で活動を開始したことが何よりも驚きました
やはり中国のクワガタは体内時計で四季をしっかりと把握しているのかもしれないですね
寿命が長い種類とはいえオスが絶賛幼虫をやっているのでどうしようかなと考えていたところ、親オスがまだ健在ということを思い出しました
WF1のオスが羽化していないのでセメノウではない可能性も否めませんが現状では如何ともし難いので一旦その問題は置いてこのメスと親オスを同居させました
しっかり繋がっていることを確認できました
活動開始して後食もすれば休眠期間が短くても交尾はできるようです
3月10日〜12日まで同居させてメスを産卵セットに投入しました
既成のグリードSLに突っ込むだけのお手軽なセット
グリードSLを使用するのは初めてなので使えるコンディションなのかも確かめつつの手探りです
ちなみにコレは2月3日に購入後、20度前後で管理していたものです
見てる感じだと壁面等に接していて空気に触れていない部分は菌が回らなく、何らかの刺激があると菌が回り始める感じでしたがどうなんでしょう
穿孔してる途中や産卵したあとに菌に巻かれそうな気がするのでもうちょっと工夫しないとダメなのかもしれないですね
まぁ入れてしまったので後は産んでいるのを祈るのみ
1ヶ月ほど経ちますが去年に比べて動き回っていないので産んでないんじゃないかなぁと思ってます
上に出てきたらニクウスバ材で再セットしようかと
そもそも成熟してるかどうかも確認しないといけないので本来であれば材でセットして産卵を確認してから菌床産卵に移行するべきでしたね(汗)
さてさてこんな感じで四川省のセメノウコクワガタの記事を書いてみました
オスが羽化していないので完全にセメノウとは言い切れませんがオス画像辺りで書いた通り、肩口の切れ込みが無いのを考えればセメノウが濃厚
別種の場合はキクノやウーの可能性があるくらいでしょうか
四川省に上記2種がいるとは思えないのでやはりセメノウかなぁと
そういえば2021夏のKUWATA横浜でDGさんが貴州省のセメノウを販売されていました
四川省のを購入したばかりだったので興味があって見せてもらったのですが思いっきり上翅が赤かったです
「セメノウって上翅赤くなるんですか?」と聞いたところ「わからない、産地で判断するしか無い」と言われました
その時は肩口の切れ込みで判断できるほどの知識が無かったのでそこは見れていないのとそもそも覚えていませんが、さすがに上翅が赤いのをセメノウとして売るのは……
やはり購入する側もある程度は知識を持つ必要がありますね
冒頭でセメノウsspを紛い物と書いた件ですが上記と同じです
現在セメノウsspとして流通しているものが大きく分けてチベット産と四川省涼山産の2つあります
チベット産はメトクもメンリンもセメノウである可能性は極めて低いでしょう
胸部の型(切れ込み)がまるで別物ですし二葉内歯の広がりや顎の湾曲も違います
くわプラさんの紹介している画像でも書かれていますがチベット産はシネンシスだと思われます
特徴を見るならメトク産はコンコロール、メンリン産はケンタじゃないかなと
メンリン産は数を見れるほど画像等が出回っていないので微妙ですが、メトク産は胸部の形がどの個体もコンコロールに近いです
なぜアレでセメノウとして入ってきたのか凄く疑問ですね
四川省涼山のセメノウsspに関しては形だけで言うならチベットのよりも更にセメノウから離れてます
二葉内歯が広がっていて胸部の切れ込みが深い
特徴は完全にコンコロールです
強いて言うなら胸部の型が若干違うかも?
チベット産よりよほど何故これセメノウ案件です
四川省涼山から入ってきたシネンシス系については販売元によって扱いが違います
コンコロールとして販売している所
・PLANET OF BEETLE
・Ultimate Mika KABU KUWA
セメノウsspとして販売している所
・ハワイアンビートル
・ヤフオク
まぁ見てわかると思いますがセメノウsspとして販売しているのは過去にシネンシス系を扱ったことがないショップか個人輸入のみ
ハワイアンビートルというショップが言ってるからセメノウだ!と言われてもあのショップの方々が見分けられるかは別問題です
中国便をコレから初めて取り扱い始めたと言うくらいなのでそちらのクワガタには明るくないのではないでしょうか
つまり同定できないので中国人の言われた通りにしているだけだと思います
産地表記も中国語の漢字をそのまま使ってるのが良い証拠です
それを信用しろというのはさすがに無理な話でして……
もちろんコンコロールとして販売しているショップが確実に信用できるかと言われればそうでもないです
ミカクワさんなんかはチベット産をセメノウsspとして販売した張本人でしょうし……
現状でセメノウsspとコンコロールどちらとして信じるかと言われればコンコロールになるという話です
大理市のコンコロール(と言われているもの)と四川省涼山のセメノウsspを比べて二葉内歯の形が違うからコンコロールじゃない、という意見を見かけましたが麗江市のコンコロールと見比べて同じことを言えるのか聞いてみたいです
コンコロールの特徴として何があるのかを理解するところから始めましょう
セメノウsspがセメノウの亜種になることは無いと思います
セメノウの同種として地域変異に落ち着くか、セメノウ自体がシネンシスの亜種に格下げされてセメノウsspもシネンシスの新亜種あるいはコンコロールに分類されるのではないかと
あくまで何らかの新亜種認定されるならという話なので普通にコンコロールに落ち着く可能性も十分にあります
シネンシスコンコロールに酷似した種類を敢えてセメノウの新亜種にするとは考えにくいからです
まぁこれに関しては完全に個人の見解のため、全く違う結果になっても不思議ではないので悪しからず
だいぶ長くなってしまいましたがセメノウコクワガタのお話でした
飼育の参考や判別の参考、飼育しているセメノウコクワへの疑問を持つきっかけになれば幸いです
それでは今回はこの辺で