こんにちはトキです

今回はスペンスシカノコギリ原名亜種のお話


スペンスも以前から飼育したい種類でした

実際2021年にWILDが入荷した際には購入しようか悩んだものです

悩んでいるうちに売れてしまったのでその時は諦めましたが、2022年はWILDの♀単品がお求めやすい価格で入荷したので即購入しました


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学名:Kirchnerius spencei spencei
和名:スペンスシカノコギリクワガタ原名亜種
産地:中国 雲南省 盈江県 昔馬鎮(Xima Town, Yingjiang Prefecture, Yunnan Province/China)
サイズ:♀25mm
累代:WILD(野外灯火採集)


購入元はいつも通りPLANET OF BEETLEさんです

産地等はPOBさんの販売ページから丸っとコピペしてますが、産地の自治州を割りと省きがちなので厳密には盈江県の前に徳宏タイ族チンポー族自治州が付きます

ちょっと顎先が欠けてますがまぁ許容範囲ということで完品で購入

上翅の艶消しというかザラザラ感がなんとも言えない味を持ってますね

灯火採集ということなので持ち腹に期待して2022年9月18日に早速産卵セットを組みました


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加水した君嶋きのこ園さんの柔らかめのクヌギ材に産卵1番を固詰めした一般的なセットです

ケースはコバエシャッター小を使用しました

特に産卵が難しいわけでも癖があるわけでも無さそうです

だいぶ記憶が怪しいですがマットに産卵しているのを確認したと思います

その後、幼虫もそれなりに見え始めたので安心しきって割り出しを先延ばしにしていました

それがいけなかった……



年が明けて2月頃

そろそろ割り出さないとと思っていたら全頭蛹室を作っていました(笑)

オスは50mmを超える種類なので9ヶ月くらいは幼虫期間があるものと考えていましたが完全に的外れでした

それにしたって9月中旬にセットして孵化したのは10月でしょうから半年も幼虫していません……

3月にはほぼ全てが蛹化し、4月中には全頭羽化してきました

羽化してきたのは全部で12頭で♂6♀6と綺麗に半々に分かれてくれたのが救いです


それでは今回は最大サイズの雌雄をご紹介します



最大♂32mm


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最大♀30mm


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メスでっかい……(笑)


幼虫期間からわかる通りオスは全頭短歯でした

短歯でも原名亜種の特徴がしっかり出ているので良いですね

最近はインド産のものをよく見かけますがあちらは恐らく亜種のマンディブラリスなのでご注意を

見分け方としては短歯と長歯でも変わりますが、どちらにも共通しているのが大顎基部の内歯の出かたです




短歯の場合
・原名亜種:先端から続く内歯が一旦途切れてから基部内歯が出る
・マンディブラリス:基部内歯まで途切れることなく地続き


長歯の場合
・原名亜種:大顎基部に目立つ突起(内歯)が出現し、中間内歯が出現しない
・マンディブラリス:大顎基部に目立つ突起(内歯)が出現しないかほぼ目立たず、中間内歯が出現する
※ただし、中歯のような中途半端な個体は原名亜種でも中間内歯が出現する可能性あり


こんな感じです

長歯は画像が無いため文章のみになってしまって申し訳ないです

これを踏まえて見てみると、インド産のスペンスは短歯長歯ともにマンディブラリスの特徴が出ていることがわかると思います

入荷時のラベルミスか何かだと思いますが飼育している方、入手を考えている方は気をつけましょう



ということでスペンスシカノコギリ原名亜種のお話でした

最大のオスが動き出したので意外と休眠は長くなさそう?

休眠ズレする種類かわからないのと寿命がどのくらいかわからないためタイミングが合うメスがいればいいのですが……

のんびり見守るとします

次世代こそ長歯、そして50mm超えを目指します!



それでは今回はこの辺で!